家の暮らしやすさを左右する「断熱材」
ゴールデンウィークが始まりましたね。
例年なら暖かくなり、どこかにお出掛けを
する方も多いかと思いますが、今年は
自粛、自粛、自粛・・・
我が家は、これまで平日・休日とも
バタバタだったので、ゆっくり子供たちと
過ごす時間がどうしても少なかったですが、
今はおやつのお菓子作ったり、工作をしてみたりと
一緒に楽しめる時間が増えました。
少しでも今の時間を大切に、楽しんで
過ごせるか毎日考えています。
今は厳しい・つらい時期かもしれませんが、
普段の生活ができる環境になることを
願いながら、自分たちが出来ることを
一生懸命やるのみです。
今回のテーマは、
【 家の暮らしやすさを左右する「断熱材」 】についてです。
先日、お客様と話していた時の会話です。
お客様「それにしても家づくりも
昔とはずいぶん変わったよね~」
私「そうですねぇ。もともと大昔の家は、
屋根と柱と壁と床があって、雨風を
しのぐために考えられたものなんでしょうね。」
お客様「それがどんどん暮らしやすい
空間になるよう、工夫されてきてるんですね!」
私「そうなんです。最近の家は、昔と比べると、
暑い夏や寒い冬にも、ずっと快適に過ごせる
ようになりましたよね。」
(以下略)
このようなお話は、今までリフォームを
したことのない築30~40年のご実家
住まいであった方々からよく伺います。
室内温度の観点から快適に過ごせるように
なった理由は様々ありますが、中でも
断熱材の使用や進化は大きな要因です。
そもそもお家の側面は、柱と壁でできていて、
基本的に家の外から見える壁(外壁)と
屋内から見える壁(内壁)の間に柱があります。
断面図を見ると、柱が外壁と内壁でサンド
されている感じですね。
その外壁と内壁の間にあるのが断熱材です。
細かく言えば、柱と柱の間に入れられる
「内断熱」と、柱の外側と外壁の間を断熱する
「外断熱」があります。
では、どのようなものが断熱材として
使われているのかというと、断熱材の種類
としては、素材によって繊維系断熱材と
発泡プラスチック系断熱材の2つに分けられます。
繊維系断熱材と発砲プラスチック系断熱材を、
素材ごとに細かく分けると、
断熱材の種類としてはさらに多くなりますが、
ここでは【 繊維系断熱材 】と
【 発泡プラスチック系断熱材 】に分けて、
それぞれの特徴をお伝えします。
【 繊維系断熱材 】
繊維系断熱材は、細かい繊維の間に空気を
閉じ込めることによって機能する断熱材のことです。
細かい繊維が複雑に絡み合っているのが
繊維系断熱材の特徴です。
繊維自体の太さや繊維の密度によって
熱伝導率は異なります。
細い繊維をギュッと密に詰めた断熱材ほど、
熱伝導率は高くなります。
なお、繊維系断熱材はガラスや岩などを
繊維状にした「グラスウール」や「ロックウール」
のような< 鉱物繊維系 >と呼ばれるものと、
新聞古紙を主原料とした「セルロースファイバー」
のような< 木質繊維系 >と呼ばれるものがあります。
主な特徴としては
< 鉱物繊維系 >
・価格が手頃で普及している
・高い断熱性能を得るためには厚みが必要
・天井裏に吹き込み断熱ができる
・耐燃焼性がある
・防音材としても使用される防音性と吸音性を有する
・充填施工に適しているが注意しないと隙間ができる
・防湿材の施工が必要
< 木質繊維系 >
・天然素材のため環境に優しいイメージが強い
・断熱性能に対して価格が割高である
・防音材としても使用される防音性と吸音性を有する
などといったことが挙げられます。
【 発泡プラスチック系断熱材 】
発泡プラスチック系断熱材は、
プラスチック素材の中に無数の細かい泡を
閉じ込めている構造の断熱材です。
発泡プラスチック系断熱材の断熱性は、
プラスチック自体が熱を通しやすいか
だけでなく、閉じ込めている泡の大きさや
数によっても変わってきます。
「硬質ウレタンフォーム」や
「ポリスチレンフォーム」などがあり、
主な特徴としては、
・厚さに対して断熱性能が高いものが多い
・独立気泡構造のため、防湿性が他の
断熱材より高く、結露防止効果が高い
・材質によって付加性能が調整できる
・硬質ウレタンフォームは、現場発泡(施工)することができる
・ポリスチレンフォームは、形状の自由度が高く、結露防止効果が高い
・形状が板状なので、外張り断熱や床断熱ができる
・価格が鉱物繊維系より高いものもある
などといったことが挙げられます。
家を建てるからには、少しでも快適に
過ごせるように、もちろん希望する
断熱の度合いとコスト面も加味しながら
ご相談させていただいています。
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